アド・ベンチャーへ乗り込もう!
研究や技術から新たなビジネスへと向かう企業を紹介します
株式会社ノベルジェン
取材協力
代表取締役社長 小倉 淳さん
基礎研究によって解明された生き物の力を、産業界へ
「生き物の力で地球と共生する新世代の社会を構築する」これが私たちのビジョンです。 遺伝子工学・微生物微細藻類学・ゲノム生物学のエキスパートが集まり、地球温暖化問題、水資源問題、マイクロプラスチック問題の解決をミッションに新技術の開発に取り組んでいます。
今取り組んでいるのは、赤潮の発生メカニズムを活かした、Algal Bloom Capture 技術の開発です。赤潮とは微細藻類の大量発生ですが、複数種が共生することでそのような大量増殖が起こっていることが様々な解析を通じてわかってきました。
現在、工業的には単一種の培養が殆どです。しかし、赤潮のように複数種を共生培養し、大量発生させることができれば、他にはない高効率の二酸化炭素吸収や水浄化技術が創れるようになります。さらに、藻類自体も飼料・肥料、バイオ炭やエネルギーペレット等の資源として活用可能です。ここまでに、本技術が水産物の養殖の発展に欠かせない水質浄化プロセスにも活用できることが実証されました。さらに今年、いよいよ我々の微細藻類培養技術を使った水産物の生産について、事業化に向けた大型プロジェクト予算の獲得が決まったところです。さらには、二酸化炭素の排出を削減できる下水処理の実現や、工場の廃水処理を二酸化炭素固定プロセスに置き換えること等様々な応用を目指していきます。大きくコトが動き出すこのタイミングに参加してくれる仲間を、今まさに探しています。
私自身、起業について知るまで、基礎研究 を社会実装につなげる道があるとは思っても いませんでした。社会課題の解決に直接ア タックできるのが会社として研究を続けるこ とだと強く感じ、起業しました。ビジネスや 経営を学ぶことはもちろん必要ですが、大き なビジョンの研究開発に挑戦できるのはベン チャー企業の魅力です。
微細藻類に限らず、生き物の力を産業の中に組み込んでいく「GX:グリーントランスフォーメーション」に挑む。そんな活動に情熱を注げる人にぜひ来てほしいですね。